孤独死で亡くなった方の部屋を片付ける時どうする?遺品整理の注意点と特殊清掃とは
昔は二世帯や三世帯で一つの家に住むことも多かったのですが、現在の日本では核家族化や高齢化が急速に進み、家族の形の変化と共に一人暮らしの方が急増しています。
またご近所付き合いの減少やコロナ禍ということもあって、人と接する機会が少ない状況から孤独死は大きな社会問題となっています。
亡くなった方の部屋を見るたび単身高齢者だけではなく、昨日まで元気に働いていたであろう現役の人までさまざまな現場があります。このような場合、遺品整理はどうすることが必要なのでしょうか?
そこで今回は孤独死の遺品整理と特殊清掃についてまとめてみました。
孤独死と孤立死の違いってなに?一人でも安心して暮らせるコミュニティーを目指して
孤独死も孤立死も誰にも看取られずに一人で亡くなることには違いありませんが、この言葉の使い分けを理解している人は少ないと思います。
子供もいつか独立して親元を出て別の世帯を持つようになると、親子の関係が疎遠になったり距離が生まれます。ご近所付き合いもせず社会から孤立して自分だけの世界に閉じこもって暮らした結果、亡くなってしまうことが孤立死となります。
一方の孤独死は社会との接点はあるものの、亡くなる時には残念ながら看取られずに一人の状態だったということです。どちらも一人で死を迎えるという点では悲しいものがあります。これらを回避するには身内だけでなく、国や自治体などが積極的に人が集まれる拠点づくりや、あいさつなどの人との関わりが気軽にできる地域づくりが求められています。
孤独死で亡くなった方の部屋を遺品整理する時の注意点とは
孤独死で亡くなった方の部屋を遺品整理する時は、通常の遺品整理とは違った手順で進めなければいけません。すぐに発見された場合でも念には念を入れた方がいいでしょう。
孤独死の部屋で問題になるのが臭いと菌です。特に暑い時期に発見が遅れると例えご遺族だとしても耐えることができない臭いが部屋中に充満しており、無理して入ると心理的ストレスなどで体調を崩してしまうことがあります。これを回避するために家中の窓を開けて換気をしてしまいがちですが、近隣の方に臭いが流れてしまうとトラブルになってしまうのでNG行為となります。
また亡くなった方がどのような病気を患っていたかでも、二次感染の恐れがあるので素手などで遺品整理をすることは危険な行為となります。
孤独死の場合は特殊清掃と合わせて遺品整理をするのが一般的?
孤独死の部屋では細菌や臭いがあり、特に紙や布、木には臭いが染み付いているので直ぐに遺品整理を始めることができません。不衛生な物や場所などを撤去したり掃除をしないで搬出すると、他の場所に臭いを拡散させてしまいます。マンションやアパートなどの集合住宅では注意が必要です。
特殊清掃は次の入居者や原状回復を行う業者が安全で安心して入居したり作業できるよう、除菌や消臭、脱臭などを行ったのちに遺品整理を開始します。これらのことを考えても遺品整理だけでなく特殊清掃の資格も合わせて持っている業者がおすすめです。
まとめ
孤独死で亡くなった方の部屋を遺品整理するには段階があり、遺品整理だけの業者は特殊清掃をすることができないために近隣とのトラブルになる可能性が高くなります。特殊清掃の業者は遺品整理の資格を持ったところがほとんどなので、まずは相談してみることをおすすめします。